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痩せる漢方

 

漢方をやっていると、友人・知人はもちろん、店にお越しになる方からも「痩せる漢方」を求められます。

 

個人的見解ですが、ズバリ!漢方薬で痩せることは難しいと思います。

「なぁ~んだ…」と思った方もおられるかもしれませんが、私が言いたいのは、「漢方薬を飲んだ直接の効果でグングン体重が落ちることは難しい」ということです。

 

しかし、体重を落とすための手助け、きっかけ作り、身体作りは漢方で可能だと思います。

なぜ体重が増えるのか…

それは、食べた分だけのエネルギーが消費されず、体内に蓄積されるからです。

漢方では、飲食物が胃で消化され、小腸から栄養分(水穀の精微)が脾に送られ、気・血・津液となり、肺から全身に送られます。

このどこかの変調・不調が肥満を引き起こしていることが多いと考えています。

 

1つは当然ながら、大食い、早食いです。

消化器の能力を超える量の飲食、超える速さの飲食は、有益な栄養分に変化しきれず、行き場を無くし、体内に停滞してしまいます。

また、「あんまり食べてないのに…」という方もおられるかと思います。

食べる量が少ないと、気血は生み出されません。

全身ガス欠状態です。

ガス欠はそれはそれで、脾の機能が低下しているわけなので、肥満の原因になります。

こういう方は、あんまり食べられない⇒なので、すぐお腹が空く⇒食事までガマンできず、手っ取り早くエネルギーになるモノ(甘いモノ)を好んで食べる⇒食事の時間には結局お腹があまり空いてなくて食べられない⇒すぐにお腹が空く⇒間食する…の無限ループをする場合があります。

いずれにしても、漢方では食べたモノをしっかり栄養として吸収し、気血に変え全身を巡らせてあげることをします。

あとは、毎日バランスの良い食事をしっかり噛んで慌てず食べて、適度な運動と充分な睡眠をすれば、自然に余分な脂肪は落ちて健康な身体になってくると思います。