昨年から続くコロナ禍。
政府の対応批判や、〇〇警察など世知辛い世の中が続いています。
ときどき知人などに「コロナの漢方ないの?」と冗談半分で言われることがあります。
おそらく漢方関係を仕事にしている人が珍しいので、深い意味は無いんだとは思いますが。
しかし、確かに漢方でどうなのか考えることはあります。
治療はできることはあると思います。
でも、予防は分からないというのが個人的な結論です。
分からないって何だよと思うかもしれませんが、分かりません。すみません。
漢方では、体外からの脅威は「衛気(えき)」という体表面を流れる気によって防衛していると考えています。
コロナにかかわらず、暑さ・寒さ、インフルエンザ、湿気…体外から侵入してくるもの(邪気)を衛気が防衛しています。
この衛気は体表面(皮毛)と関係が深い肺から送られてきています。
つまり、肺が外部からの邪気の侵入を阻んでいるのです。
このあたり、現代医学では、口や鼻から菌やウイルスが気道や肺に入ってきて発症するので、実は繋がるとも個人的には思うわけですが。
とにかく、漢方では理論上、このようなことで、肺を強化する薬であったり、衛気を強める薬であったりで外部からの邪気を予防できるはずで、補中益気湯を飲もう!玉屏風散を飲もう!となるのです。
では、この理論でコロナが予防できるのかというと、まだ分からないですね。
今回の新型コロナが蔓延し出して約1年しか経っておらず、データがありません。
どこかでデータを取っているのかすら分かりません。
そういうわけで、漢方でコロナ予防ができる!と声高に言うことはできないですが、小さな声で理論上はそうだけど本当に予防できるかはまだ分からないと結論づけます。。
現段階では、費用対効果を考えれば、おそらくしっかりご飯を食べて、しっかり寝て、適度な運動をして、ストレスも溜め込まず、マスク・うがい・消毒は忘れずに行うという方が確実な予防法だと思います。