薬膳料理のイメージ
「料理に漢方薬っぽいものを使ってる料理」
という感じでしょうか。
漢方薬でも使われる食材を鶏肉と共に煮込んだスープやちまき、そして火鍋。
有機野菜や玄米と自家製の調合スパイスを使ったカレー。
こんなものが街の「薬膳料理」と書かれたお店で食べられるかと思います。
コロナ禍前によく通っていた中華料理店にも薬膳スープがあり、たまに食べていましたが、漢方食材を使っていても結構美味しいものですよね。
しかし、薬膳の食べ方はこれでいいのでしょうか?
薬膳とは食事療法のこと
薬膳とは、本来、食事療法の1つです。
その人が、その日に、どのような体調なのか?
それに合わせて、食材を選んで、調理法を考えて、料理を作り食べることで、体調の回復を図ることです。
つまり、別に漢方薬で使う食材を使わなくてもいいのです。
八百屋にあるもの、魚屋・肉屋にあるもの、スーパーにあるものでいいのです。
特別変わった食材を使わなくても、体調に合わせた料理を食べることが薬膳そのものなのです。
中国では、「弁証施膳(べんしょうせぜん)」という言葉もあります。
その人の体調を考え(弁証)、膳を施す。
これが薬膳です。
そう考えると、薬膳料理店で適当に美味しそうなモノを頼むのは、実際には薬膳ではないということになります。
もし、そのお店に、体調を聞いてメニューを考えてくれる方がいるならば、薬膳と言えるかもしれません。
薬膳は日常生活でできる
というわけで、薬膳は特別なことをする必要はありません。
日常的にできることなのです。
たとえば、冷え症の方は体が冷える食べ物、つまり生魚や生肉、生野菜などは避け、生姜やシナモン、唐辛子など体を温める食べ物を食べるようにする。
ストレスでイライラする方は、シソや春菊、パクチー、または柑橘類など香りのあるものを使った料理を食べる。
それだけでいいのです。普段、何気なく食べてるものがどんな効果があるのか知ることも楽しいですよ。
皆さんも、セルフ薬膳始めてみてはいかがでしょうか。